市場を支配する「デビアス社」のダイヤモンド|その品質と魅力を解説

2020.03.27ダイヤモンド
Pocket

デビアス社というダイヤモンド生産・加工を行う企業をご存知でしょうか。ダイヤモンドジュエリーを手にとったとき、結婚式の指輪を選ぶときに、デビアス社の名前を一度は聞くかもしれません。

デビアス社は設立から130年以上にわたってダイヤモンドの生産に携わり、その品質と価値を守ってきました。世界のダイヤモンド流通はもちろん、日本国内のダイヤモンドへのイメージにも大きな影響を与えています。

現在でもダイヤモンド業界の一大ブランドといえるデビアス社について、どのようにして発展してきたのか、そして取り扱うダイヤモンドの魅力をご紹介します。

1.ダイヤモンドの価値を作り上げた「デビアス」

デビアス社は19世紀末に設立され、ダイヤモンド産業の発展と深い関わりを持ってきました。近代的なダイヤモンド産業の歴史は、デビアス社の歴史といっても過言ではありません。
ダイヤモンドの希少価値を高め、プロポーズや婚約に適した宝飾品としての地位を確立させた企業なのです。

1-1.世界のダイヤモンドを支配したデビアス社とは

デビアス社は、ダイヤモンドの採掘・加工・流通を主幹事業とする巨大企業です。南アフリカ共和国発祥で、世界中のダイヤモンド流通に大きな影響を与えています。現在はアングロ・アメリカン社の子会社となっていますが、世界中のダイヤモンドシェアをほぼ掌握した歴史を持っています。

人力で掘られた穴で世界最大といわれる「ビッグホール」をご存じでしょうか。この穴はかつて、デビアス社所有のダイヤモンド鉱坑でした。地表から採鉱する露天掘りによって形成された大穴は、デビアス社の大きな力をうかがい知ることのできる歴史的な遺産です。

「ダイヤモンドは永遠の輝き」というキャッチコピーを耳にしたことのある方も多いでしょう。
このフレーズを最初に使用したのがデビアス社です。時を重ねても輝き続けるダイヤモンドを不変の愛になぞらえ、プロポーズに欠かせないジュエリーとして印象づけることに成功しました。「婚約指輪は給料の3ヵ月分」という話もデビアス社によって広められたと言われています。

1-2.近代のダイヤモンド産業を創造したデビアス社の歴史

デビアス社のブランドヒストリーは1880年から始まります。アフリカ南端の南アフリカ共和国、当時のケープ植民地において、セシル・ローズがデビアス鉱山会社を創業しました。社名である「デビアス」の意味は、現地のダイヤモンド鉱床近くに農場を構えていたデビア兄弟に由来しています。

有名財閥ロスチャイルド家の融資を受けたデビアス鉱山会社は、植民地内のダイヤモンド鉱山会社を吸収合併し、1888年にDBCM(De Beers Consolidated Mines Limited)と改名します。この頃にはすでにダイヤ鉱山のおよそ9割をデビアス社が占め、ロンドンのダイヤモンド・シンジケートと販売契約を結ぶほどに成長しました。

しかし、1900年代に入ると不運が続きます。ケープ植民地政府の首相にまでなったセシル・ローズが死没し、世界各地で産出量の豊富なダイヤ鉱山の発見にされたことで、市場流通量が急速に増加します。その結果、デビアス社のシェアは4割にまで低下しました。

ここで登場したのが、デビアス社に発展をもたらす人物であるアーネスト・オッペンハイマーです。金鉱山会社のアングロ・アメリカン社を立ち上げていた彼は、デビアス社の筆頭株主となり、1929年には会長となりました。このオッペンハイマーが築いたダイヤモンドの生産・販売戦略こそ、現在のデビアス社の基礎と呼べるものです。

1-3.デビアス社が独占体制を築いたマーケティング

オッペンハイマーがデビアス社の会長に就任した1929年当時、ダイヤモンド原石の生産量は市場需要量に対して過剰となっていました。過剰生産はダイヤモンド価格・価値を大きく落としてしまいます。

そこでデビアス社がとった戦略は、生産から販売まですべての工程でデビアス社が管理を行うことでダイヤモンドの価値を取り戻すことでした。
デビアス社は、この戦略のために、以下の3つの組織を立ち上げます。

立ち上げた管理団体 任される役割
ダイヤモンド生産組合(DPA) 【ダイヤモンドの採掘】
ダイヤモンド原石の生産量を調整する
ダイヤモンド貿易会社(DTC) 【ダイヤモンド原石の売買】
分類作業も行い、生産したダイヤモンドを全て買い上げる
中央販売機構(CSO) 【ダイヤの販売】
小売店へダイヤを卸す

DPA・DTC・CSOにより、デビアス社の一括管理が実現します。ダイヤモンド生産の大手であるデビアス社がダイヤモンド販売を統括することで、ダイヤモンド市場への過剰供給による値崩れを防ぐ体制が出来上がったのです。

独占というと聞こえは悪いものの、適正な一元管理によってダイヤモンド取引の流れが制御され、ダイヤモンドの希少価値が守られてきたとも言えるでしょう。

2.デビアス社のダイヤモンドの魅力

デビアス社が送り出すブランドアクセサリーのダイヤモンドは、いずれもデビアスグループが所有している鉱山から産出しています。

気品ある輝きが宿った石は熟練の宝石研磨職人の手でカットされ、ラウンドブリリアントカットに代表される美しいファセットへと生まれ変わります。
芸術的で美しいジュエリーを生み出す、デビアス社のダイヤモンドへのこだわりを見てみましょう。

2-1.デビアス社が作り出す芸術的なダイアモンド

ダイヤモンドの美しさを示す基準としては、GIA(米国宝石学会)が定めている4Cが有名です。この4Cという用語は、デビアス社が広告に使用したことで一般的に知られることとなりました。

〇ダイヤモンドの品質・美しさを決める4つの要素「4C」

  • カラット(Carat)
  • 透明度(Clarity)
  • 色(Color)
  • カッティングの美しさ(Cut)

4Cは、デビアス社が販売する高級ダイヤモンドでも、大変重視されています。
しかし、デビアス社はダイヤモンドにさらなる芸術性を求めるべく、4Cの中の「カッティングの美しさ」をさらに3つへと細分化しました。

〇デビアス社が定める「ダイヤモンドのカッティングの美しさ」を決める3つの要素

  • 石内部に見える虹(Fire)
  • ダイヤを動かしたときのきらめき(Life)
  • 真正面から見たときの反射光(Brilliance)

デビアス社のダイヤモンドジュエリーは、巧みなカッティング技術によってダイヤ本来の輝きを引き出し、身につけることで神秘的な光を放ちます。
斬新なデザインでありながら、ファセットの美しさを損なわないよう、ダイヤモンドリングやネックレスの台座・爪などの金属使用は控えめのデザインを採用しています。

2-2.デビアスブランドがこだわるダイヤのクオリティ

ダイヤモンドに施されるカッティングの中でも、最も美しく輝くのがブリリアントカットです。デビアスブランドでは、ダイヤモンド1つひとつの個性とカッティングの美しさを知ってもらうために、惜しみない努力を払っています。

デビアス社のブランド品に使われるダイヤモンドは、1粒ずつ鑑定されています。その鑑定を受け持っているのが、IIDGR(デビアスグループ鑑定機関)というデビアスグループのダイヤモンド専門研究機関です。

デビアスブランドのダイヤモンドを購入すると付属する鑑定カードは、IIDGRによる発行です。紙面には4Cの評価やカッティングの図はもちろん、寸法や内包物の位置まで明記されています。正統なダイヤモンドであると証明されるだけでなく、項目をよく読むことでダイヤについてより詳しく知ることが可能です。

0.20カラット以上のダイヤには、「デビアスマーク」と呼ばれる顕微鏡でしか確認できないマークが刻印されており、デビアス社が高水準のダイヤモンドであることを保証しています。

さらに、デビアスでは小売店舗に「アイリス」と呼ばれる装置を置いています。
ダイヤモンドをアイリスにセットすると装置内部のライトが動き、ファセット内部での光のシルエットが可視化されます。
精緻にカッティングされたラウンドブリリアントカットのダイヤモンドを通してみれば、美しい光の変化を体感できるでしょう。

3.近年力を入れる「合成ダイヤモンド」とは

2018年のJCKラスベガスのジュエリーショーで発表されたニュースに、ダイヤモンドジュエリー業界では衝撃が走りました。そのニュースとは、デビアス社が新ブランド「Lightbox」で合成ダイヤモンドジュエリーの販売を発表したことです。

合成ダイヤモンドは科学技術により作られた人工品で、人工ダイヤモンドとも呼ばれます。商業目的での合成方法は次の2種類です。

HPHT法 地中深くと似た高温高圧環境に炭素を置き、ダイヤモンドに変化させる
CVD法 炭化水素の混合ガスを基板上に蒸着させ、てダイヤを成長させる

合成にかける時間を増やせばカラット数の大きなダイヤモンドを作ることができ、天然ダイヤモンドのように内部で不純物・傷・ひずみが生じにくいのが特徴です。青やピンクなどの美しい色はもちろん、無色透明も作れるため、宝飾用ダイヤモンドとしての可能性を秘めています。

デビアス社の人工ダイヤモンドではCVD法を採用しました。この合成ダイヤモンドは1カラットあたり約83,000円と、低品質なダイヤモンドよりも安い販売価格です。素晴らしい美しさのダイヤモンドに焦がれながらも価格面で断念していた人々から、新ブランドのライトボックスは大きな期待が寄せられています。

この新ブランド「Lightbox」の発表は、デビアス社が今もなおダイヤ業界を引っ張っている象徴的な存在である、と改めて世界に知られることとなりました。

まとめ

デビアス社がダイヤモンドの価値を保持し、希少性を高めてきたからこそ、ダイヤモンドは変わらない愛の証と称されています。一元管理がされなかったなら、今のようにダイヤモンドの美しさや神秘性へと広く目が向けられることはなかったでしょう。

現在のデビアス社は市場の独占体制を緩めていますが、ダイヤモンドジュエリー業界で大きな影響力を持っています。産出から鑑定・カッティングと厳しい基準をクリアしてきたデビアスブランドのダイヤモンドは世代をこえて羨望の的であることは変わりません。

100年以上にわたり世界中の人々を虜にしてきたデビアスのダイヤモンドを、一度手に取って格別な美しさを堪能してみてはいかがでしょうか。

大阪 東京のプラチナ買取ならGold Mrs インゴット分割もゴールドミセス
The following two tabs change content below.
アバター

ゴールドミセス

ゴールドミセスでは、日本一の買取を目指しており、他店では出来ない高価買取を実施しております。 是非、金・貴金属・ブランド買取をお考えの方は一度ゴールドミセスの買取一覧をご覧くださいませ。